はじめまして、Garden203号室へようこそ🌾
このブログでは、「農業初心者が不耕起栽培で野菜を育ててみる」というテーマで不耕起栽培のことから、種のこと、さらには取り巻く環境や生活スタイルなど、家庭菜園にまつわるさまざまなことについて取り上げていきたいと思っています。
この投稿ではまず、どうして不耕起栽培を始めようと思ったか...について少し触れたいと思います。
お時間ありましたらお付き合いください🕊
お急ぎの方へ。今日も素敵な一日をお過ごしください。ぜひまたGarden203号室に遊びに来てくださいね🌻
🌳Garden203号室の始まり
Garden203号室は都会からは程遠い、海と山に囲まれた人口4千人ほどの町にあります。
この畑で家庭菜園を始めることになったのは、私の一言がきっかけでした。土地の大家さんが春の雑草始末に追われていたところ、タイミングよく「トマトの種を蒔いてみたいのですが...」と尋ねてみたのです。そうして畑の中の空いているスペースを貸していただくことになりました。それが、2024年、今年の春でした。
畑の歴史と大家さん
さて、この畑ですが....除草に追われていたといっても、長い間完全に放置されていたというわけではありませんでした。その昔、約20年ほど前までは、元々の畑の持ち主のおばあさんが、細々と野菜を育てては収穫していたそうです。
現在は大家さんが、花や樹木(といってもブルーベリーや柏の木のみ)を植えたり、一棟だけ建てられたハウスの中でトマトやメロンを栽培したりしています。なので、残りの空いたスペースは、畝のあとは残っているものの雑草が生い茂る状態に。
ちなみに大家さんは、Garden203号室のすぐ近くに田んぼ一反以上もある大きな畑を所有しており、そちらで無農薬で野菜栽培をされています。その畑は、大家さんが大昔(おそらく30年前くらい)に水田を畑に転換したそうで、土壌改良をしながら今に至るそうです。最初はぬかるみで作物が育てられず大変苦労されたそうですが、現在は春から冬まで一年中、立派な作物が実っています。
大家さんの土づくりのスタイルは、種を蒔く時期になると耕運機で土を耕し、発酵鶏糞を主に施肥をするというもの。経験上、草生栽培は虫にやられるのでやらないという話でした。
さて、大家さんの話が長くなりました。これからも家庭菜園の先輩として色々とお世話になりそうなので、こちらで一度ご紹介しておきました。ブログ内でも度々登場することと思います。お楽しみに。
☀️不耕起栽培を選んだワケ
さあ、いよいよ念願のトマトの種を蒔くことになるのですが...まずその前に植える場所を決めなくてはいけません。考えた結果、日当たりが一番良さそうな、ハウスのすぐ脇の畝を耕すことに決めました。
ひとつひとつ雑草を引っこ抜いていった訳ですが....抜く度抜く度、そこで生活していた生き物たちが一斉に勢いよく飛び出してくるのです。まるで、逃げろー!と言わんばかりにあっという間に皆いなくなってしまいました。さらには虫だけでなく、眠っていたグラジオラスの球根たちもごまんと顔を出したのです。
インドで印象的だったジャイナ教の人々
そんな様子を見ながら、インドのプーネを訪れた時に出会ったジャイナ教の人々を思い返していました。
たまたま滞在していた地域で、日本で言う公民館のような施設を訪れる機会がありました。そこでちょうど、そのジャイナ教の方々がお務めをされていたのですが、その作法がとても印象的だったのです。その作法とは、まず喋らない。そして常に箒を片手に持ち、自分が行く先、座る先を丁寧に掃きながら移動するのです。目に見えない命をも守り尊ぶ。彼らの行動のひとつひとつが、不殺生・非暴力という精神のもとに行なわれていたのです。
その様子がとても印象的で、土を掘り起こしながら考えてみたのです。もしかして耕さない畑の作り方もあるのではないかと。
見つけた、理想の不耕起栽培
早速部屋に戻り、「耕さない 土づくり」と検索しました。そこで見つけたのが、こちらの動画。
驚きました。こんな方法で本当にいいのだろうかと。
この動画の後、登場されていた福津農園の松沢政満さんによる農業哲学の動画をみたり、協生農法の研究をされている方の動画を見たりしました。
その中でも印象に残っている言葉があります。それは松沢さんがおっしゃった、これからどういう生き方をしていきたいか考えて自分の農業をデザインしていく、我々はデザイナーなのだと。
その言葉に妙に惹かれたのです。
決めました。やるなら不耕起栽培でやってみよう。
Garden203号室の誕生でした。
🐓名前の由来
初めてトマトの種を蒔いてから1ヶ月ほどたったある日。ふと畑に名前をつけよう、と思い立ちました。
ちょうど前日に、Netflixで「コタローは1人暮らし」というアニメを見ていたところでした。内容はタイトル通り、さとうコタローという5歳の男の子がアパートでわけあって一人暮らしを始めるという話です。隣の部屋の住人である狩野さんを中心として、アパートの住民皆んなでコタローの一人暮らしを支えていきます。そしてまた、アパートの住民たちもコタローの存在に支えられていきます。そのコタローくんが住むアパートの部屋番号が203号室。
不耕起栽培について知れば知るほど、畑で過ごす時間が増えれば増えるほど、人間を含めた全ての生き物はお互いに持ちつ持たれつの関係なのだということを強く実感しています。
また、どういう畑にしていきたいか、毎日土を触りながら考えていくと、「この畑が生き生きとし、そこにいつまでも居たい、またここに来たい、そう思えるような畑づくりをしたい」という思いが強まってきました。
この畑が私にとっての、誰かにとっての203号室に。
そういった想いで、大家さんに借りたこの小さな畑を、Garden203号室と名付けました。
🌱今後のこと
野菜がたくさん収穫できるかどうか...もちろんそうなればとても嬉しいです。
ただ、できた・できないという良い悪いの結果には囚われたくないと思っています。
うまくできなくても、それもまた何かのきっかけであって、学びであり次への糧となります。そのため、このブログではこうしたらうまくいきます、ああしたらうまくいきません、というハウツー的なことは発信はできないでしょう。
それよりも、毎日種を降ろす(自然農では種を蒔くことを、自然に任せるという意味を込めて、"種を降ろす"と呼ぶそうです)ように、淡々とGarden203号室での出来事を綴っていけたらと思っています。
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさま今日も素敵な一日をお過ごしください🌷
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